隅田清次郎残日録

人生も半ばを過ぎ、沈む陽を眺めながら、日々の細々なあれこれを記してゆきます。 題名はさる高名な本のパクリです。

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2冊目のバイブル

  • 岩明均: 雪の峠・剣の舞
    asazon.co.jpの野良猫さんの書評が見事で、自分の評を書き込めませんでした。 戦国時代の匂いをこれだけ書き込むために、何人のブレーンとどれだけの資料を揃えたのでしょうか。 前作「七夕の国」では主人公を都会の現代人とすることで、2つの時代、2つの世界を外からみる視点を作りましたが、今回は戦国人の視点で書かれています。 PS.私は戦国時代に突出した知性と教養を備え、インテリの持つ狂気ではない残酷性においても突出した”戦国無情”を代表する人物が武田信玄であり、反対に戦国らしい理性と情けを持つ人物が長尾景虎だと思っています。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063343871/qid%3D1089494388/249-2787281-5473955 (★★★★★)
  • 呉善花,、崔吉城 : これでは困る韓国―ニューカマー韓国人の対話
    崔さんの村では朝鮮戦争のときに売春婦を寄宿させたという。 「なぜ、儒教社会の村のなかで売春婦の彼女たちが恥ずかしい思いをすることもなく、いじめられることもなく、いっしょに仲良く暮らすことができたのでしょうか。私はそれをずっとかんがえてきました。」 「お互いにいっしょに積み重ねてきた経験の豊かさなんですね。」 「いまもその村に住んでいて、彼女の還暦のときには村をあげてお祝いをしました。」 娼婦たちに対する優しさに感激する。日本人もこの心をわすれてはいけない。赤線地帯が消えてからまだ一世紀たってはいない。この様な景色は日本中に存在したのだ。女性人権論者たちは特に彼女たちが存命の間は特に言葉使いに気を付けて欲しい。 ps.今年元韓国人娼婦の一人が亡くなられた。日本政府を訴える程に、彼女の娼婦時代そしてその後の人生は不幸であったという。 呉善花さんの 「そういう時代が過ぎ去ると、まぁ私たちの世代では、米兵相!手の女性たちは心の底からの軽蔑の対象になってゆくんです。」 は他人事ではない。 (★★★★★)
  • 早坂暁 : 日本ルイ十六世伝
    喜劇というものは哀しくなければいけないとどこかで読んだ憶えがありますが、この作者の作品はまさにそれです。 哀しい話だけど、ユーモラス。滑稽な人の滑稽な話だけど、涙をさそう。 「夢の女」は、ジェンダーフリー関連の小説ですが、失踪した恋人を捜して旅をしますが、娘が失踪したことを聞いた親が、捜しに来た男にむかって、安否の心配より、男に抱かれた事を歓び、男に礼を云います。理由はここには書きませんが、心というものの深さを教えてくれます。 二代目・三代目博多淡海、藤山寛美といった名人たちを観て育った私にはどこか懐かしい景色です (★★★★★)