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通用門

今度引っ越した茨木市は、新しく綺羅綺羅しい建物が多く、田舎者の隅田にはまぶしくて落ち着けないが
古い農家なのだろうか、正門をかたく閉じて通用門を持った屋敷を散見して、ここが信長や大阪の陣で有名な茨木城のあった古い街だと思い至る。

そういえば、私の幼少時には玄関から家に入ったことがなかった。屋敷というほどの大きさはない家だったので門は一つしかなかったが、玄関を横目にお勝手に回り込み、土間から家に入っていた。玄関は主人が仕事に出たり、客を迎えるための特別な存在であった。
今はお勝手は閉められ、土間は板敷きの台所となった。よく血塗れの鼠や昆虫をくわえて来た猫も既に亡い。

ハレとケ、見栄、人が通らない門を持ちたがるちょいと宗教がかったような精神的構造は、封建的であるとして戦後失われていった日本文化の一部であるように思える。
着物を愛用しても、日本文化だとか伝統という言葉を云いたがらないのは、その様な封建的文化の残滓を知る世代であること、その上でそうした精神的構造やちょっとした生活の形までは受け継いではいない自覚があるからだろう

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