« 2005年3月 | トップページ | 2005年5月 »

丁稚の着物

木綿の着物が気持ちいい季節になりました。

ところで、現在の着物の基本形は、かっての商家の旦那風の変形だと思う。
裄は少し手首がみえるくらい、丈は足袋が隠れるくらい。
だが、普段着としての着物、下郎の着物を自称する私のものは、安い古着を中心に集めたためもあるが、ほとんど手首は大きくでるし、足袋と裾は重ならなくて、足首がみえるくらい短い。
昔”丁稚の着物、丁稚のお仕着せ”と呼ばれて嫌われた着物の着方である。
着物をよく知る人にはみっともなくみえるだろうと思う。

だが、何故むかしの丁稚どんはそんな着物を着ていたのだろう。
着物で家事をし、走り回ると、ドアのノブに袂を引っかけたり、階段で裾を踏んづけることが侭ある。私ひとりがドンぐさいわけではなく、そのような話は良く聞く。
特に自分サイズの着物でよくある。ところが、部屋着用の短い古着では少ない。ほんの少しの長さだが、活発に動き回る為には短いほうがいい。
幕末明治の写真をみると、部屋で着飾ったもの以外は庶民は短い着物である。
”着物はこうあるべき”ではなく、TPOに応じて使い分けをしていたのだと思う。
着物歴もそれなりに長くなり、枚数を持つようになった私は、そろそろ自分なりの使い分け、目的に応じた着物を考える時期にきているかなと思う。


PS
本当の”粋””お洒落”はそうした使い分けが出来てこそだと思うのだが、着物雑誌は今季もワンパターンだ。
最も最近の初心者の流行はぶっとんだ着物より、そちらのほうみたいだから、それはそれでユーザーの要求に応えているのかもしれない。が、その次を提案するための経験と知識をだせないと一過性のブームで終わると思う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2005年3月 | トップページ | 2005年5月 »